時は太古、所は島国アマツ。
長き平安が続いたこの地に突如、
軍事国家ブレビスの大艦隊が侵略を開始した。
激戦の末アマツの皇子であるセイトは敗れ、敵国の参謀長に戯れの淫呪を施される。

『血縁の野獣に正気を喰われよ。淫行の限りを尽くし死へ至るが良い』
清廉な皇子にとって、それはあまりにも忌まわしすぎる呪いであった。
辛くも一命を取り留めたセイトが落ち延びたのは、南部の小村『ナクル』。
ここ、ナクルには古い言い伝えがあった。
『アマツが闇に落ちし時、聖なる銃が現れ国を救う』、と。

聖銃を手にした者はいかなる呪いも退ける破邪顕聖の力をも得るとも言われる。
瀕死のセイトは、少ない余命で最後の望みにかけることを決意する。
その時、
「お供いたします、セイト様」 「ありがたく思いなさいよね」
かつて子供時代を共にした巫女姉妹・サヤとナツメが同行を志願した。

「この者達なら、束の間ではありますが呪縛沈静の『浄化の儀』をもって、セイト様のお命をおつなぎする事ができます」
そう告げた長老に、セイトは力強く頷いた。
旅ゆく彼を待つのは装束、鎧、ドレスを纏う強く美しき仲間たち。
そして、熾烈と淫靡が織りなす戦物語。

『その身体を儂に委ねよ。お前の女達は躯で儂に奉仕するのだ』
身体の奥で密かに呟く呪いの声。今のセイトにその声は聞こえない。